木瓜の箱庭   日記目録

日々徒然


皐月一日 木曜日 −少女革命−

 少し巻き戻してみて確認したけれど。
 エヴァは案の定、どこが変わったのかあんまり判断できない。
 以前のテープより、CM抜きでコンパクトになったかな…なんて。
 一日目は丁度アスカ登場の回で終わってた。
 でもなんだかんだいって最終的には問題作になってしまったけれど
 やっぱりエヴァには魅せるパワーというものが存在していたなぁ。
 青い海の上を飛び跳ねる弐号機、開け開け開けと二人で呟くシーン。
 一カットごとに鮮やかに感じる。いいなぁ、面白い。やっぱり。
 皆で熱く鑑賞していた時代のうねりとかを思い出す。若かったな…あの頃私は。
 なんてしみじみ。

 一方で「バーチャルスター発生学」初聞き。
 やっぱり杉並児童合唱団の方が、万有引力よりも好みの歌声デス。

 以下ブックレットより抜粋。
 合唱団の先生『この子たちが見てもいい番組なんですか?(ウテナのこと)』
 光宗信吉『何かしらの危険性をかんじていたのだろう。あの曲(J.A.シーザー作曲群)たちから…』

 そりゃあ感じ取るよ…。何言ってんだい、光宗さん(音楽制作)。
 「♪ターイムマシン過去へ未来へズビキュンシャズズン〜(歌詞)」だもん。


皐月三日 土曜日 −gooの簡単なやつ−

 何故か父親がやってるサイトを発見したりする。

 …うへえ。
 どうしてうちの家族はこうも隠してられないんだよ。私が詮索過ぎなのか。

 でも弟と違ってアク解をちゃんとしている。ヤバイ、バレるかしら。
 でも、どうやらjava切ったら大丈夫なような無料解析と見た。
 それでバナー貼ってるところだけのサービスっぽい。…違うのかな。
 そうでなかったら困るのよ。

 …いやあ、そんな観察してる場合じゃないのに。もう。

 メインは日記と写真。あとは少しコミュニティ用のツール有り。
 もう齢六十に近い人のことなので、あからさまに嫌な日記とかではなかった。
 (弟レベルの劣化を期待しちゃ失礼か。ほんっとに彼の日記はつまらなかった。)
 いかにも五十代のおじちゃんが世間の波とか流行とか全然意識せずに
 のんびりやってます、的な空間であった。ややもすれば「パソコン通信」みたいな…。
 古いんだよ…。

 しかしここまで容易に家族の動向が把握できると、
 かえって、向こうからも簡単に私が補足されているのではないかと不安。
 …今のところなさそうだけど。(そう信じてる。)

皐月五日 月曜日 −−

 wowowでハリー・ポター・フィソロフィナーストーンをやる日。
 午前中の吹き替え版を半分くらい見て、母親と一緒に買い物に出かける。
 苺と桃のダブルジェラートを食べさせてもらった。
 あとはバイトの掲示板を適当に見たり。
 しかし母親に言わせると
 近所にある私の好きな大きい文房具屋でも募集がかかってた、とのこと。
 そこがとても好きなお店なので、ちょっと気を削がれる。
 100円ショップで扇子を買って帰宅。布素材のものが良かったのだけれど
 デザイン的に見て、オレンジの紙に小花が散ったものを選択。

 午後から字幕版。この時もママンと一緒に見た。男衆は無関心だな。
 母さんは一ヶ月も前から、録画を私に委託したというのに!
 ちゃんと彼女は、この映画をエンジョイしたようで、良かった。

 オリバー・ウッドを演ってたお兄さんが予想以上に男前だったのでときめく。
 マルフォイ君をやってた子は、てっっきりハーレイ・オスメント君だと
 思ってしまいましたが全然違うみたい。
 彼の別の写真見たら、「超かーわーいーい」でした。名前なんだったかな。
 前髪が下がってて、笑顔だったから、めちゃくちゃ愛らしかったです。
 本国ブリテンでは、あの役のせいで、彼が外を歩くと子供に泣かれるらしい。な、なんと。


皐月六日 火曜日 −−

 逆転裁判狂い。
 ああん、面白すぎですよ!御剣検事がいいんですよ、奥さん!(意味不明)

 例の文房具屋に電話。面接は木曜。
 なんか遅い気がするけど、すぐ日は経つ予感。


皐月八日 木曜日 −改装−

 逆転裁判クリアー。
 いやあ、半年前に買っておいたのに
 何故こんな素晴らしきゲームを放置していたのでしょうか。
 とりあえず御剣さんに(こればっか)息を呑ませて頂きました。

 面接前に何やってるんだ、私は…。
 でもそのままほくほくした気分のまま、文房具店舗へ向う。
 しばらくこっち街方面には来てなかったので全然知らなかったけど
 前の雰囲気とそのお店のスタイルが全然違う。
 近所も丸井だったのが、パチンコ屋になってるし。
 店舗、一階はペン、アルバム、ノート等の売り場だったのが、
 フレグランスオイルとかを置いてある、雑貨屋みたいな場所になってた。
 前のかちっとした文房具屋の雰囲気が良かったのに。
 面接の時も、「店舗全体を改装したので、以前のような感じではないよね〜」との話が出た。
 どこのフロアに勤めたいですか?と聞かれたので
 以前の三階、各種紙や絵の具やカリグラフィーの道具を売っていた所、ですと答えたら
 ああいう売り場は分離して、もう一緒にはやってないとのこと。
 「あの階が一番文房具屋、って感じだったんだけどね〜」

 うへえ。想像としたとの違うかも。
 暗くしっとりした所で紙とインクに囲まれて仕事したいな、なんて考えてたのに。
 まさかブライト&キュートに改装されてようとは。
 販売経験ないし、また駄目かも。
 でも、ちょっとだけそれでもいいや、とか思ってしまった。


皐月十日 土曜日 −母の日イヴ−

 またおかんとお買い物。
 カーネーションを母の母の分(祖母)まで買ってあげた。
 あとは園芸用如雨露をようやく購入。これで真面目に植物に水を。

 いつも100円ショップったらダイソーなんで
 たまにキャンドゥへ行くと、品揃えが違っててちょっと興奮する。
 有機茶パウダーと、収納ボックスを大量購入。
 あとは、横須賀市役所の側にある、小さな喫茶店なんか行って
 コーヒーとケーキでまったり過ごしたりして帰ってきたら
 最近ディフォルトでお目にかかるようになった不採用通知が。
 …良かった。

 文房具屋の雰囲気が変わったのがこんなにヤだったのか、自分。
 それはもう驚くくらい安心した…。


皐月十一日 日曜日 −どうなのよ−

 思い直して、お中元の短期バイトに応募することにした。

 ところが、面接が十九日ですって。
 それまで、また蛇の生殺しみたいな感じに!

 …なってもいいか、な。


皐月十二日 月曜日 −−

 逆転裁判2始める。
 いやあ、このソフトも去年の年末にはきちんと購入して
 年末年始をこれでエンジョイするはずだったのに。
 オープニングからやたらドキドキ。
 導入方法が、2から始める人も楽しめるようになってて、
 かえって1を知っているとまどろっこしいようなそうでもないような。

 如雨露で真面目に水をやって、少しロケット(チャイブ)を植え直し。
 なんか微妙な生育だ。


皐月十三日 火曜日 −−

 続けて逆裁。
 すぐに、私のマヨイちゃんは有罪になってしまった。鮮やかに。
 しかし我等がみっちゃんこと、御剣さんに対して登場人物がするコメントが気にかかる。
 ヤバイの?みっちゃん?
 そう見せかけてそうでないという展開を望みます。

 風呂で読んでる本「エマ」
 …ジェーン・オースティン、好きだ。
 もう先がどうなることやら楽しみで。
 彼女の著作の要約は、だいたい
 『誰と誰が好きあってて、誰と誰が誤解して別れてしまいそう
 でも最終的には幸せになれるかもしれない、なりましょう』
 そういうことばっかりに尽きるけれど、伝わってくることは勿論全然違う。面白い。


皐月十四 水曜日 −−

 映画「心の地図」
 録画して良かった映画。見終わった時にそう思わせてくれた。
 何故か録画するのを躊躇ったのを記憶していたもので。
 『エスキモーの少年が白人の少女と周囲の偏見と戦いながら淡い恋をする』
 そういう分かりやすげな説明だけではもったいない。
 でも簡単に見出しをつけるとそうなる罠。

 まだまだ続けて逆転裁判。
 ツボ。壺。つぼ。頭が壷のことだらけ。
 どうして「壺が割れたって分かるんですか?」という、ハミちゃんからの謎かけが解けない。
 でも自力でなんとか頑張り中。
 このゲーム、易々とヒントをもらいたくない雰囲気が漂っていて、そこが好きだから。


皐月十六日 金曜日 −−

 逆転。壷の意味がようやく分かった。実に筋の通った話だった。
 分かったというより、数打ちゃ当たるで正解が当たったので
 *もう少し頑張りましょう。*

 「エマ」読み終わる。贅沢な時間を過ごさせて頂きました。
 次の本もジェーン・オースティンにしようか。

 紅茶シフォンを焼く。サラダ油でやるところを全部オリーブ油でやったので
 なんかダージリンよりもオリーブくさい。…あれ、失敗?


皐月十八日 日曜日 −−

 低調なまま、明日面接なのでようやく履歴書を書く。
 本当に履歴書を書くのが嫌いだ。苦手だ。

 古文の教科書やテキストなんかを今頃引っ張り出して
 ちらちら読んでいるので、寝てない。
 もうちょっとこーこーせーの時真面目にやってたらな。
 それこそ、一からお勉強しようかな。
 教養が足りない。

 えーと、それはいいけど、…寝ろ。早く。


皐月十九日 月曜日 −YG性格検査−

 蛇の生殺しとか言っといて、あっさり面接日は早く来た。

 計算試験があった。
 2桁か3桁の数字がアトランダムに羅列されてて
 それと合わせて1000になる数字を書きなさい、というもの。
 算数(数学になるとパー)は人並みにはできるので、とりあえず全部やって
 珍しく確かめするぐらいの余裕はあった。

 …だが、その後にはまた性格検査というものがあったのだ。
 有名なYGのアレです。「スパイみたいな人がたくさんいる」とかいう
 変なところで有名な検査です。
 びっくりするほど、こういう検査に反映されて出てくる私の性格は悪いので、
 すごいしょうもない結果が出ること間違いなし。
 神経質ではないけれど、衝動性が異様に高くて、協調性皆無。

 自分の人格を変えるには、質問を意図的に工作すればいいんだけど、
 似たような質問が実は、二、三個を含ませてあって均一に回答しないと
 ボロが出るというトラップ。
 回答するのは早い方だから、混乱させるために百問近くあっても
 そういう余裕がないわけではない。のですが、あんまり意識するのも悔しいし。

 いや、要するに、全然受かる自信ない。

 ふらふらと面接後、ファンシーショップで
 最近心を奪われたにゃんにゃんにゃんこグッズを観察。
 ああ、こんなことしてちゃ駄目だ。二十二歳。


 

皐月廿一日 水曜日 −−

 そういえば、ワンピースのコニスちゃんの声は
 高橋理恵子さんが演ってるのか。
 新鮮かつ、いつもの通り行き届いた配役ですこと。
 なんかこういう風に富野監督由来の役者さんが他の作品に出てくると
 妙に楽しくなってしまうのは、結構ありがちなことみたい。
 (小林愛さんとか白鳥哲さんとか朴ロミさんとかさ)
 なんか富野ワールドが広がっていくような気がするからかな。
 彼に魂を引かれた人達だけの傾向だと思うけれど。フフフ。

 またまた逆転裁判。
 有罪をもう七回ぐらい食らう。どうしよう。

 やっと録画溜めしていたカウボーイビパップを見る。
 人の伝聞でしか知らなかったシーン等を色々見られて単純に嬉しい。
 初回のスパイクの格闘シーンは、屋外でやるものだったのね。
 何故かもっと暗い雰囲気のバトルを想像していた。
 PIANO BLACK、RUSH、曲名が分かるまで聞いた音楽を
 ようやっと映像と共に堪能できますよ。

 採用電話、来ないなぁ。
 やっぱり「地に足が付いてないで常時五センチほど浮いてる」人間像を
 テストで見破られたかしら。


皐月廿二日 木曜日 −決定−

 とか言ってたら電話来た。バイト採用。
 色々制服の指定があってめんどくさい。
 エプロンだけ貸してくれるので黒いスカートと、白シャツを用意せよのこと。
 あとストッキング着用が鉄の掟らしい。うう。
 それからスルガに銀行口座も開かねば。
 えええ、何処よ、スルガなんて。

 今日も今日とて、十七回くらい有罪。


皐月廿三日 金曜日 −−

 三時ぎりぎりに銀行行って、なんとか口座作った。
 銀行の待合室は、妙な空間だと思う。
 暇なようで忙しいような、疲れるようで楽しいような。
 静かなようでやかましいような。穏やかなようで殺気だっているような。

 ほぼ日刊イトイで「どせいさん語講座」なるものをやっていたらしい。
 マザー2に出てくるどせいさんらしく言葉を翻訳する企画だ。
 そんなイヴェントに乗りたかった気もするけれど、正解するのは無理だったろうな。
 あのレベルにはついていけません。
 私にはあまりどせいさんごころ(今命名)がないと、そう思った。


皐月廿六日 月曜日 −−

 研修に行く。
 色々説明聞いたり、店員の心構えをフューチャーしたビデオを三本くらい見た。
 なんとかなる。きっと。(既になげやり)

 帰りにシャトレーゼというお菓子屋に行って
 抹茶モンブラン激安百三十円を買って帰って疲れて寝る。
 意外とシャトレーゼは穴場で、アイスなど好みのセレクションです。
 なんかこちゃこちゃっといっぱい買い込みたいような雰囲気。
 二階には喫茶もあったので、いつかここで食べまくりたい野望。


皐月廿八日 水曜日 −初日−

 バイト開始だ。お中元ギフトコーナーで働くのだ。。
 まだ売り場を作っている最中なので、テーブルを運んだり、
 ものを処分したりに忙殺された。
 賞味期限の切れたエビスビールを大量廃棄した。
 ももももももったいな。ちょっとぐらい大丈夫だって。とか思ったけど、黙って捨てた。
 それはともかくも、本来の仕事は伝票を受けることらしい。
 説明を色々聞いたが、とても覚えきれそうにありません。
 商品、届ける地域によって、配送センターをチェックして
 包装形態を指定して、お届け日時をマークする。
 5%引き、5%消費税をレジに行く前に伝票の時点で計算。
 …書くと簡単だな。

 とかなんとかやってたら、いきなり眼鏡なくす。何故。
 バックがいつもより小さいからどっかで落としてしまったのかもしれない。
 ケースすらないし。
 どうしよう。


皐月廿九日 木曜日 −何のためにバイトしてんのかと−

 あっさり今日から伝票取ってやんの。嘘かと思った。
 仕事に慣れるように、新人から先に回すのね。
 どうやら、毎年毎年中元歳暮の時に来るベテランさんが半数を占めるらしい。
 常連の人だと、「やりませんか?」みたいな電話かかってきて
 イエンと言えばもう仕事決まりらしい。なるほど。

 使い古された言葉だけど、もういっぱいいっぱい。

 後はだいたいハンコ押しをして過ごす。眼鏡はいらなくて助かった。
 探してみたりしたけれど、どうも見つからず、仕事終わった後
 父親と合流して眼鏡を買いに行く。
 一応真面目にフレームを選んだけど、でも母親の評判がよくない。
 なくした方のが良かったって。…凹むや、そんな言い方。
 …バイト代なんか馬鹿にならないほど、お金が吹っ飛んだ。
 めこめこ凹む。


皐月三十日 金曜日 −−

 レジ教育を受ける。分かったような分からないようなフリ。きっと失敗する。
 前からいるベテランさんの一人に高校が一年先輩の人が居た。
 卒業した後結婚して一児の母だそうだ。主婦。若いのに子持ち。
 わー、こういう人生もあるのか。

 この職場は主婦が多め。
 つうか、普通に暮していたら女の人はだいたい結婚して
 子供ができてても全然おかしくないのだな。
 若かろうが、歳とってようが、むしろそういう暮らしの方が多いのだな。
 なんか今まで無縁のコミュニティと接している。

 今まで無縁だったのが、変なのだろうけど。

 それにしても立ちっぱなしなので疲れる。またケーキ買って帰宅。


皐月三十一日 土曜日 −−

 今日もだらだらと仕事は続くのであったが、
 お得意様に電話でDM発着の確認と
 「さっさと早く売り場に来てお中元買いやがれ」
 というトークをかます作業が増えた。
 もうこれが仕事仲間不評で不評で。私もやりたくな…い。
 客の立場になって考えてご覧。こんな電話もらっても。
 むしろ、購買意欲が下がるのでは。何考えてんのだ、上は。
 などなど不満をもらしながら、皆ちゃんと耐えた。

 うっかり数量確認をしなかったので、間違えた金額でお支払。
 お客様放送で呼び出ししちゃった。喀血しそうです。